ホンダ ドマーニ 押されたリアフェンダーの修理 <2008年4月>

2018年8月24日鈑金塗装均し鈑金

入庫時の状態

今回は、エンドパネルとトランクリッドが凹んでガムテープで留めらているドマーニの修理です。

ドマーニ <Domani> という名前、雑誌の名前に使われたり、お店の名前につけらてたりで、たびたび見かけますが、その意味はご存知でしょうか、イタリア語で「明日」です。

知ってた体で書きましたが、「ドマーニってなんだ?」と、なんとなく気になったので、今、Google翻訳で調べて知りました。

では、明日がドマーニなら、イタリア語で「今日」は何と言うのかご存知ですか?

私は当然知らなかったので、ついでにGoogle翻訳に尋ねてみました、すると 「今日」はイタリア語で オッジ <Oggi> と言うそうです。

あー!なるほど!! Domani と Oggi というのは、そういうことですか、知ったかぶりから、一つお勉強になりました。

さて、車の状態をみていきます。

入庫時の状態 ドマーニ リア
入庫時の状態 リア

トランクリッドは左側が変形していて、ヒンジも曲がっているので浮き上がってしまっています。ナンバーの下はエッジを内側に巻きこむように変形していて、ロックが掛かりません。

入庫時の状態 ドマーニ リア
入庫時の状態 リア

右のリアフェンダーはホイールアーチの上に皺ができているのでタイヤハウスが変形していると思われます。

入庫時の状態 ドマーニ 右側面
入庫時の状態 右側面

リアバンパーは裂けてしまいました。テールレンズもずれてしまっています。

入庫時の状態 ドマーニ 右リア
入庫時の状態 右リア

トランクリッドは全体の歪みがありますが、内部は潰れている箇所もありますが、それほど酷く変形していないのでアウターの歪みを戻して潰れたエッジとレンズ周りを直せばよさそうです。

ドマーニ、トランクリッド、入庫時の状態
ドマーニ、トランクリッド、入庫時の状態

分解してみます。

エンドパネルは全体が押されているので、均等に引き出す方法を考えます。

バンパーを外したところ、ドマーニ エンドパネル
バンパーを外したところ、ドマーニ エンドパネル

右のテールレンズ下は特に強く押されているようです。タイヤハウスを変形させたルートを探します。

ドマーニ エンドパネル
ドマーニ エンドパネル

マフラー上のフレーム構造に衝突痕があります。あと、リアフェンダーとフロアの溶接箇所の強度が高そうなので、このあたりが入力箇所でしょう。

ドマーニ 歪みのあるリアフェンダーとエンドパネル
ドマーニ 歪みのあるリアフェンダーとエンドパネル

マフラーのフィニッシャーが潰れています。マフラーのインシュレーターがずれているので、チューブもどこかで変形していると考えて注意してマフラーを外します。

マフラーフィニッシャーが曲がっている
マフラーフィニッシャーが曲がっている

タイヤハウスの歪みを戻すため、弱点を探します。

同じようにリアフェンダーの皺を伸ばす修理は以前 <スカイライン HR31 リアフェンダーの皺を伸ばしてならし鈑金>でご紹介したことがあります。

 

マフラーを外したドマーニのフロア
マフラーを外したドマーニのフロア

エンドパネルの凹みがそれほど酷くないので、何箇所かに力を分散させて引くことにします。

ドマーニ、マフラーを外して損傷箇所を点検
ドマーニ、マフラーを外して損傷箇所を点検

マフラーチューブもストラットの付近で曲がっていたので元に戻しました。

タワーで引き作業

エンドパネルが全体的に押されているのですが、押すと引くでは力の伝わり方がかわるので気をつけて引きます。

まずは、トランクリッドとテールレンズの取り付け位置が正しくなる位置まで、リアフェンダーの皺が伸びるようにタイヤハウスを戻すように引いていきます。

タワーで引き作業、フェンダーの歪みをとるようにタイヤハウスを修正
タワーで引き作業、フェンダーの歪みをとるようにタイヤハウスを修正

リアフェンダーの皺もほとんど伸びて、レールレンズは正しい位置につくようになりました。

修復具合を部品を組み付けて確認 ドマーニのリアフェンダー
修復具合を部品を組み付けて確認

曲がったトランクリッドのヒンジも修正してフェンダーとの隙間を確認をします。

ドマーニのテールレンズを組み付ける
トランクのヒンジも修正

マフラーも取り付けておいて、バンパーが届いたら位置を確認してみましょう。

トランクリッドの修理

トランクリッド全体の歪みは戻しましたが、エッジの部分など、直接衝突してしまった箇所は鈑金の必要があります。

トランクリッドの修正、ケミカルプーラーで潰れた裏側をおこしているところ
トランクリッドの修正、ケミカルプーラーで潰れた裏側をおこしているところ

トランクリッドの裏の潰れた箇所をケミカルプーラーでおこしながらエッジを戻していきます。

トランクのエッジを修正
トランクのエッジを修正

エッジを戻したら、スタッド溶接でナンバー下を細かく引き出していきます。

ドマーニのトランク、スタッド溶接で修理

鈑金が終わったらパネルを磨いてトランクリッドは終了です。

板金痕を磨いたトランク

リアフェンダーの均し板金

歪みが取れたように見えるリアフェンダーですが、プレスラインの下はもうすこし均す必要があります。

あらかた皺が伸びたところ
あらかた皺が伸びたところ

ラインの下、ハンマーで指し示した付近が歪んでいます。

均し板金

絞りで歪みをとったらフェザーエッジを作っておきます。

均し板金

サフェーサー

エンドパネルもサフェーサーを塗って、切れたパネルシーリングをやり直します。

サフェーサー

トランクリッドもサフェーサーが入りました。

サフェーサー

塗装

右のリアドアからトランクまで塗装します。

マスキング マスキング 塗装終了

乾燥、組み付け

赤外線で乾燥させた後はテールレンズやバンパー等を組み付けます。

ドマーニ組み付け ドマーニ組み付け

完成

ドマーニ修理完了 ドマーニ修理完了

ドマーニの修理完了です。


 

鈑金塗装均し鈑金

Posted by YAGI