ホンダ ドマーニ 押されたリアフェンダーの修理 <2008年4月>
入庫時の状態
今回は、エンドパネルとトランクリッドが凹んでガムテープで留めらているドマーニの修理です。
ドマーニ <Domani> という名前、雑誌の名前に使われたり、お店の名前につけらてたりで、たびたび見かけますが、その意味はご存知でしょうか、イタリア語で「明日」です。
知ってた体で書きましたが、「ドマーニってなんだ?」と、なんとなく気になったので、今、Google翻訳で調べて知りました。
では、明日がドマーニなら、イタリア語で「今日」は何と言うのかご存知ですか?
私は当然知らなかったので、ついでにGoogle翻訳に尋ねてみました、すると 「今日」はイタリア語で オッジ <Oggi> と言うそうです。
あー!なるほど!! Domani と Oggi というのは、そういうことですか、知ったかぶりから、一つお勉強になりました。
さて、車の状態をみていきます。
トランクリッドは左側が変形していて、ヒンジも曲がっているので浮き上がってしまっています。ナンバーの下はエッジを内側に巻きこむように変形していて、ロックが掛かりません。
右のリアフェンダーはホイールアーチの上に皺ができているのでタイヤハウスが変形していると思われます。
リアバンパーは裂けてしまいました。テールレンズもずれてしまっています。
トランクリッドは全体の歪みがありますが、内部は潰れている箇所もありますが、それほど酷く変形していないのでアウターの歪みを戻して潰れたエッジとレンズ周りを直せばよさそうです。
分解してみます。
エンドパネルは全体が押されているので、均等に引き出す方法を考えます。
右のテールレンズ下は特に強く押されているようです。タイヤハウスを変形させたルートを探します。
マフラー上のフレーム構造に衝突痕があります。あと、リアフェンダーとフロアの溶接箇所の強度が高そうなので、このあたりが入力箇所でしょう。
マフラーのフィニッシャーが潰れています。マフラーのインシュレーターがずれているので、チューブもどこかで変形していると考えて注意してマフラーを外します。
タイヤハウスの歪みを戻すため、弱点を探します。
同じようにリアフェンダーの皺を伸ばす修理は以前 <スカイライン HR31 リアフェンダーの皺を伸ばしてならし鈑金>でご紹介したことがあります。
エンドパネルの凹みがそれほど酷くないので、何箇所かに力を分散させて引くことにします。
マフラーチューブもストラットの付近で曲がっていたので元に戻しました。
タワーで引き作業
エンドパネルが全体的に押されているのですが、押すと引くでは力の伝わり方がかわるので気をつけて引きます。
まずは、トランクリッドとテールレンズの取り付け位置が正しくなる位置まで、リアフェンダーの皺が伸びるようにタイヤハウスを戻すように引いていきます。
リアフェンダーの皺もほとんど伸びて、レールレンズは正しい位置につくようになりました。
曲がったトランクリッドのヒンジも修正してフェンダーとの隙間を確認をします。
マフラーも取り付けておいて、バンパーが届いたら位置を確認してみましょう。
トランクリッドの修理
トランクリッド全体の歪みは戻しましたが、エッジの部分など、直接衝突してしまった箇所は鈑金の必要があります。
トランクリッドの裏の潰れた箇所をケミカルプーラーでおこしながらエッジを戻していきます。
エッジを戻したら、スタッド溶接でナンバー下を細かく引き出していきます。
鈑金が終わったらパネルを磨いてトランクリッドは終了です。
リアフェンダーの均し板金
歪みが取れたように見えるリアフェンダーですが、プレスラインの下はもうすこし均す必要があります。
ラインの下、ハンマーで指し示した付近が歪んでいます。
絞りで歪みをとったらフェザーエッジを作っておきます。
サフェーサー
エンドパネルもサフェーサーを塗って、切れたパネルシーリングをやり直します。
トランクリッドもサフェーサーが入りました。
塗装
右のリアドアからトランクまで塗装します。
乾燥、組み付け
赤外線で乾燥させた後はテールレンズやバンパー等を組み付けます。
完成
ドマーニの修理完了です。