ユーノス・ロードスター (NA8C) リアフェンダーの鈑金修理 <2007年5月>

鈑金塗装NA8C,ケミカルプーラー,はんだ,均し鈑金

リアフェンダーの凹み修理

今回は、ユーノス・ロードスターの大きく凹んだリアフェンダーを修理します。

リアバンパーにもキズがありますが、修理をするのはリアフェンダーのみで、テールレンズは交換します。

入庫時の状態、右後
入庫時の状態、右後

大きく凹んでいますが、ロードスターのリアフェンダーは内張りを剥がせば裏側に手の入る範囲があるので、ある程度均し鈑金は可能です。

気になるのは、手の届かないホイールアーチの上側にある凹みと、テールレンズ付近の潰れたエッジです。

入庫時の状態、右後
入庫時の状態、右後
入庫時の状態、右後
入庫時の状態、右後

リアフェンダーを粗だし鈑金

手の入る範囲をマークしてみました。青色は直接当盤を手に持って、ヤスリハンマーでの均し鈑金が可能な箇所、黄色は工具を使わないと鈑金が難しい箇所。

青色の範囲は用意に手が入るが黄色は手が届かない
青色の範囲は用意に手が入るが黄色は手が届かない

黄色のエリアの粗だしにはケミカルプーラーを使ってみます。

ケミカルプーラーは熱可塑性のプラスチックで、暖めたボディに溶着させて使います、ヒートガンとプーラーがあれば使えるので手の入らない範囲を粗だしする時に便利です。

ケミカルプーラーの使用方法は<プジョー308SW ケミカルプーラーとはんだ盛り>でご紹介しています。

ケミカルプーラーを溶かしつける
ケミカルプーラーを溶かしつける
溶着させたケミカルプーラーをスライドハンマーで引き出す
溶着させたケミカルプーラーをスライドハンマーで引き出す
ケミカルプーラーの残りをヒートガンで溶かして除去
ケミカルプーラーの残りをヒートガンで溶かして除去

手の入る範囲も同時に押し出しながら全体を粗だししていきます、テールレンズのエッジ部分は裏からタガネで叩きだして絞ります。

絞りの為に塗膜を剥がす
絞りの為に塗膜を剥がす

ここからは手の入らない箇所をスタッド溶接で細かく引き出して、その他を当盤とヤスリハンマーで均し鈑金していきます。

サフェを薄く塗って、ヤスリで擦って凹凸を確認
サフェを薄く塗って、ヤスリで擦って凹凸を確認
スタッド溶接で奥を修理
スタッド溶接で奥を修理

絞り

テールレンズのエッジははんだで形を作りました、作業写真が見つからなかったので、はんだ盛りの後に波目ヤスリで形を作り終わったところからです。

はんだ盛りの後、フェザーエッジを作るところ
はんだ盛りの後、フェザーエッジを作るところ

はんだの色がその他と違うので、盛ってある範囲がわかると思います

はんだと鉄板の色の違い はんだを盛った範囲をマーク

鈑金した範囲にフェザーエッジを作ってサフェーサーを塗る準備をします。

パネルを掃除してフェザーエッジ
パネルを掃除してフェザーエッジ

ホイールアーチの上のラインはパテで仕上げます。

パテ仕上げの後にサフェーサーを塗って、足付けしました。

サフェーサー

塗装

塗装

完成

リアバンパーは修理しないのでテールレンズを交換して完成です。

完成写真 完成写真

初代ロードスターの鈑金修理はユーノスの仕事でかなりの台数をやったことがあります。新車のロードスターにバグアイキット取り付けをやった記憶もあるので写真を探しましたがデジタル化する前のことなので見つかりませんでした、他にも M2 とか LIMITED とか沢山ありました、なつかしい。