R33 GT-R リアフェンダーのサビ修理2

2022年12月2日レストア,鈑金塗装GT-R,R33,スカイライン,はんだ,均し鈑金,自作,,防錆

前回と同じお車の左フェンダーのサビ

切り継ぎ前に均し板金

前回の記事とほぼ同じ作業になるのですが、切り継ぎ前に均し板金の作業が入るのと、パネルの形が前回のモノより複雑なので写真を並べるだけの記事になりますがご紹介します。

作業は左リアフェンダー・ホイールアーチの前側で、すこし塗膜が浮いているように見えます。

黄色の枠内を修理します。
少し塗膜が浮いている状態

塗膜の剥離

塗膜を剥がすと板金パテが出てきたので修理跡がサビの原因かもしれません。

サビはすでに穴が開いていました、リアフェンダーはパテが付いているので修理してある様子
パテを剥がしてみるとリアフェンダーが凹んでいました

パテを全て剥がすとハッキリと折れ目のついたリアフェンダーが出てきました、凹みの終端がサビているのは修理跡でよくあることです、経年劣化のサビよりも事故跡等の理由のハッキリしているサビは小さい範囲で修復できることが多いので今回も小さく出来るかもしれません。

凹みの範囲が判りやすいように違う角度から撮影してみました。

ハッキリと凹んだラインが縦に見えます。

切り継ぎ前に均し板金

R33 スカイラインのリアフェンダーは手が入る範囲が広いので当盤と均しハンマーを使った均し板金ができます、ですので切り継ぎをする前に凹みの修理を終わらせます。

鈑金の用語辞典

【均し板金】 ハンマーと当盤を使って鉄板の凸凹を均すこと/絞りハンマーを使った絞りや熱収縮を使った絞りを行うこと/手のひらを使って鉄板の平滑度を測ること/鈑金ハンマー/均しハンマー/当盤

均し板金が終わりました
鈑金の道具辞典

【均しハンマー】 鈑金作業で均し工程に使われるハンマー/市販品のスプーンに似ているが各自が鉄工ヤスリを加工して自作/自作の為、手によく馴染み使い勝手が良い/作業中についつい磨いてしまう/ここではヤスリハンマーと呼ばれている。

縦の凹みラインを潰しながらヤスリハンマーで板金しました。

パネルの製作

細かな手順の説明は前回と同じなので前回の記事を見ていただくとして、作業の写真を並べていきます。

板金した個所にサフェーサーで下地処理をしたらパネルの測定
原寸で下絵を描いておく
形が複雑なので厚紙で試し折り
ブリキで折り目の確認
パネルを曲げたり溶接したりして製作

製作直後の写真を忘れていました画像はサフェーサーを吹いたところです、溶接前に剥離するので鉄板の様子はその時の画像を見てください、曲げと絞りが多くなっています。

車両に作ったパネルを合わせてみる

パネルの切り取り

前に書いた通り修理跡で発生したサビの範囲はそんなに広くないはずなので、小さめに切り取ってみます。

小さく切り取って様子をみる
インナーは無事です。

調整して溶接

切り取ったパネルを使って自作パネルを切り出します。

小さく切り出し
切り出したパネルを車両に合わせる

今回も裏当てなしでヘラ調整で溶接します。自作パネルのエッジがきついようなのでエッジはハンダで作ることにします。位置を調整したら合った瞬間に仮留めします。

自作パネルの仮留め
溶接終わり、ホイールアーチのエッジが立ちすぎてしまいました。

ハンダ盛りと成形

ホイールアーチを繋げる為に角部分にハンダを付けますがそこだけにハンダを付けるというわけにもいかないので全体にハンダを付けています、均し板金ができる個所なのでほとんどハンダを削ることになると思うと盛り付けが雑になってしまいました。

ハンダを盛り付けましたちょっと盛り方が雑でした。
ハンダを削ってもう一度均し板金で完成

完成

均し板金をしながらハンダを削って完成です。

ここでもジンクコートで一旦終了、他の作業に移ります。

ジンクコート好きすぎ

次回こそは ジャッキポイントの凹み修理 をご紹介したいと思っています。