ディーノ 206 全塗装で色を戻す <2013年11月>
入庫時の状態
とても綺麗な ディーノ206 です、246と違ってこちらはアルミボディ。
手入れの行き届いたお車ですが、細かく見ていくと、塗装に不具合も出ていたりします。
今回は随所に出ている不具合を直しながら、全塗装で綺麗に仕上げます。
全塗装の色は、元が赤色だったということで、赤色に戻すことになりました。
作業は各パーツにばらして行います。
フードの点検と修正
素地まで剥離するわけではなく、面をだしながらサフェまで研ぎ落とし、不具合のある箇所を修正していきます。
左右ドア、修正とサフェーサーまで
ドアも旧塗膜を研いで面を出していきます。また、不具合のある箇所は修正します。
まずは右のドアから、ほぼ剥離に近い状態になってしまいました。
裏も研いで錆を落としてサフェーサーまで入れます。
続いて、左ドアを研ぎます。右ほど酷くはないですが、面を出しながら下地を作っていきます。
ドアの裏に見える赤色が元色の赤で、この色に調色します。
エンジンフードとトランクリッド
エンジンフードは結局剥離になっています。
ラインの修正も入りました。
トランクリッドもラインの修正と不具合の修理です。
その他の小物パーツ等
色替えの全塗装なので小さなパーツも全て研いでいきます。
ボディの研ぎに入ります。
フロントノーズも欠けていたり剥がれていたり、剥離に近い作業が続いています。
右フロントフェンダーも作業が多いです。
左フロントフェンダーは剥がれ、浮きのある箇所を素地まで研いでラインを修正します。
カウルトップ、リアガラス周辺
細かく研がなければいけない箇所です。
同じく細かい作業が続くフェンダーの裏側やサイドシルなど
ルーフもほぼ剥離です。
左右のリアフェンダーも研ぎます。
右のリアフェンダーもほとんど剥離になりました。
左リアフェンダーです。ラインの修正が入ります
エンドパネルにやってきました。
下地作りはここまでです、剥離をする予定ではなかったのですが、旧塗膜の剥がれが発生しているルーフ、エンジンフード、エンドパネルなどは全面剥離、その他も剥離に近い状態で細かな溝やラインなどは素地まで研がなければいけない状態でした。
いよいよ塗装ですが、まずは下塗りです。
赤は下塗りから
本塗りのまえに染まりの良い色で染めていきます。ドアやフード等外したものは単品のまま塗装していきます。
下塗り完了、下塗りの段階でも赤外線で乾燥させてから上塗りの準備に移ります。
本塗り前の研ぎ
ボディ全体を研いで、マスキングします。
本塗り
磨きをはじめます。
ブースの温度を上げて最初の乾燥。
その後、赤外線で充分に乾燥させたら、次は磨きにはいります。ディーノは鏡面に仕上げるので、細かなペーパーで全体を研いでからコンパウンドで磨きます。
個々のパーツを磨き上げます。
使う道具はポリッシャーと手
ポリッシャーが使えないところは手でしっかり、ダクトの中までピカピカになるまで磨きます。
良い艶になってきました。
組み付けます
ドア、フード等は単品で本塗りまで仕上げたので、傷をつけないように慎重に組み付けていきます。
旧車の電装系の脱着では、コネクタが壊れていたり、線が切れていたり、不具合が多いのでターミナルキットを傍らに置いて作業しています。
完成!
黄色のディーノが、元の赤いディーノに戻りました。