AE86 錆びたリアフェンダーのレストア その2<2010年3月>

2020年6月6日レストアAE86,はんだ,自作,,防錆

前回の続き

前回の「AE86 錆びたリアフェンダーのレストア その1」ではホイールアーチの切継ぎまで終わっていた AE86 の作業の続きです。

テールレンズ付近のパテを剥がしたところからです。

リアフェンダーのパテを剥がしたところ
リアフェンダーのパテを剥がしたところ

今回の作業目的は塗装の不具合解消の為のサビ補修であると指示されています。鈑金のやり直し等は含まれていません、パテの下の鈑金痕にはあまり触れずに、現れたサビに対処するように考えて作業を進めましょう。

パテの下は錆で穴があいている
パテの下は錆で穴があいている。

サビを落とします

グラインダーやワイヤブラシ、サンドブラスト等をつかってサビを落とします。

サビの穴はウェザーストリップ取り付け付近、ウインカーレンズ奥のインナーパネル、リアフェンダー後端の3箇所です。

サンドブラストなどで錆落とし。
サンドブラストなどで錆落とし。

テールレンズ下、大量のパテがついていたところはパネルの凹凸が大きいですが、サビは酷くないのでパテがつけられていた箇所をそのままはんだにおきかえて仕上げることにします。

剥離後の酸化がはやい、防錆を急ぐ必要あり
剥離後の酸化がとてもはやい、素地の防錆を急ぐ必要あり

エンドパネルにもパテが厚く付いていますが、今回の作業指示からは外れるのでなるべく触らないように、エンドパネルとのつながりを考えて修理します。

鈑金痕の凹みが堅い、ここはこのまま仕上げる。
鈑金痕の凹みが堅くて大きいが、ここはこのまま仕上げる。

素地の状態を確認したところで、一度、ウレタンサフェーサーでリアフェンダー全体を防錆してから次の作業に移ります。

ウェザーストリップ付近を切継ぎ

小さな穴はストリップで隠れるし、目立たない所なのでそのまま溶接で埋めてもよさそうですが、水が溜まりやすい箇所だし、パネルの合わせ面なので裏のサビが気になります。

切継ぎして下のパネルから防錆することにします。

錆の穴があり
錆の穴があり

切り落としてサビを落としました。

防錆と溶接がやりやすい位置で切り取る
防錆と溶接がやりやすい位置で切り取る

作るというほどでもない、曲げただけの鉄板です。

ボンデ板を小さくカット
ボンデ板を小さくカット

溶接しました、突合せの半自動溶接です。

突合せ溶接
共付け溶接ではなく半自動での突合せ

リアフェンダー後端も同じように切継ぎしたのですが、写真が見つかりませんでした。小さい範囲をちょこちょこ切ったり貼ったりなので写真を撮る暇もなかったのかもしれません。

ウインカー奥インナーパネルの穴

ウインカーの奥も小さく切継ぎしましたが、こちらも写真がみつかりませんでした。手順はウェザーストリップ付近と同じように鉄板を曲げて突合せの半自動溶接です。

切継ぎの説明用写真

溶接後はこうなりました。リアフェンダーとの合わせ面はスポットで付いていましたが、今回はプラグ溶接で行います。

サビを切除して曲げ加工したパネルを溶接、突合せの半自動溶接
サビを切除して曲げ加工したパネルを溶接、突合せの半自動溶接。

はんだ仕上げ

凹凸の激しいリアフェンダーですが、このままはんだで仕上げます。

作業の流れ説明用の画像

はんだメッキをしてから盛り付けていきます。

全体にハンダメッキを施したあとに盛り付ける
全体にハンダメッキを施したあとに盛り付ける
ボディを炙ってハンダ棒の先端を溶かしつけていく
ボディを炙ってハンダ棒の先端を溶かしつけていく
溶かしつけたハンダを伸ばす。
溶かしつけたハンダを伸ばす。

はんだ盛り終わり

ハンダ盛り終了
ハンダ盛り終了
ハンダ盛り終了
ハンダ盛り終了

形を整えていきます。

波目ヤスリで形をつくる
波目ヤスリで形をつくる
波目ヤスリで形をつくる
波目ヤスリで形をつくる

はんだ仕上げ終了です。

成形終了
成形終了
成形終了
成形終了

エンドパネル側のパテを研いでフェザーエッジを作り、フェンダーと高さを合わせておきます。

サフェーサーを塗ります

テールレンズの周囲も再度ウレタンサフェーサーを塗っておきます。

サフェーサー塗布
サフェーサー塗布

テールレンズ、バンパーを組み付けて確認します

そういえば、サイドガラスの取り付け面のサビも切継ぎしていました。どこかに写真があるかもしれません。

リアフェンダーに部品を組み付けて問題ないか確認します、リアハッチはすでにサビ補修が終了していますが、それはまた別の機会に。

サフェーサー塗布後に全部の部品を組み付けてみる。
サフェーサー塗布後に全部の部品を組み付けてみる。
サフェーサー塗布後に全部の部品を組み付けてみる。
サフェーサー塗布後に全部の部品を組み付けてみる。
サフェーサー塗布後に全部の部品を組み付けてみる。
サフェーサー塗布後に全部の部品を組み付けてみる。

おまけ

バンパーに隠れるところも切継ぎしていました。

これは少しだけ写真があります。

破ったカレンダーに石摺りでフェンダーの形をコピー、コピーした紙を折り紙で形を作ってみます、折り紙が出来たらそれを型紙にしてパネルを切り出します。

カレンダー用紙で折り紙
カレンダー用紙で折り紙

パネルの試作にはカレンダーの紙をよく使っています、厚み柔らかさ等、丁度良い感じ、折り紙で形を作ると、どの程度どこを絞れば形になるのかが良く理解できます。

カレンダー用紙で折り紙
カレンダー用紙で折り紙

溶接したところです。

差込の半自動溶接、防錆後にパテ仕上げ。
差込の半自動溶接、防錆後にパテ仕上げ。

まだまだサビが多いのでどんどん作業をすすめます。さぁ、次はリアハッチのサビを取りにいきましょう!。

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Posted by YAGI