スカイラインGC10 テールレンズベース製作 <2009年5月>
持ち込まれたテールの状態
今回はパーツの製作です。
スカイラインのテールレンズベースですが、腐蝕が酷いので作ってほしいとのことです。実車がないので錆だらけの現物に忠実に作ってみます。
錆で穴があいている箇所、腐食して原型のない箇所があって、サイズを測れないので想像を交えて寸法を採っていきます。
大きく穴が開いている部分あり、触ると脆く崩れてしまう部分もあり、
と、取り扱い注意の状態です。
漠然と眺めていても、錆穴で形状が不明瞭な部分も多く、どこから作ったらよいのかわかりにくいので、一旦 CG で復元しながら考えます。
CGで復元
CGでの作業ならやり直しが簡単に出来るので、復元をしながら作業手順も考えます、
まず、高度なプレスなどないので作業は地味な手で叩く鈑金となります、
そうなると一体成形は無理、いくつかのパーツに分割して、それを組み立てて作るように考えてCGにしていきます。
もっと鉄板を節約して無駄のない分割ができるとも思いますが、今回は作業が楽になるように分割してます。
初めて診たときはなんか複雑そうな印象だったのですがこのように作ってみると四分割で作れそうです。
このCGから展開図を取り出し、鉄板を切り出すときの参考図にします。
今回は実車が無いので持ち込まれた部品の寸法だけがたよりです、このあとは現物の寸法をしつこくチェックしながら作業を進めます。
製作開始
展開図に実寸を書き込んでいきます。準備ができたら鉄板の切り出し。
切り出した鉄板を曲げて溶接していきます。
ここでミスに気付きました。。。
慎重に図ったのに、ケガキ線を間違えて小さなパーツを作ってしまいました。
毎回このような失敗をしていますが、せっかちなのでなかなか学習しません。
再度作り直して次に進みます。
次に曲げ加工をするためのジグを作り、合わせながら溶接します。
四分割の予定で作り始めましたが、曲げ加工が面倒になってきたので、分割を増やして溶接でつくることにしました。
バルブが入るところを作るために、穴空けします。
ここでつまらないミスをするとまた最初から作り直しなので慎重にけがいてます。
穴あけと細かな曲げ加工が終わったので、次は今空けた穴にはまる反射板の部分を作ります。
反射板の製作
反射板は先ほど作った物にはまるところなので、ピタリと会うように寸法を測りなおしています。
切り出した鉄板を曲げて溶接したら、合わせて確認。
次に丸い反射板を切り出します。
溶接まで無事に終りました。今回の作業で唯一均し鈑金をしたところです。
均し鈑金のあと、溶接した部分を磨いて次に進みます。
先に作っておいたパーツと組み合わせます。
この二つの部分はオリジナルもスポット溶接でついているのでそれにならってスポット溶接で接合します。
こうやってつけてみると、完成がイメージできてきます。
このあとは穴あけとステーを取り付ければ終わり。
ステーを取り付けたところで製作は終了です。
作って見ましたが、しかし、実車が無いのでなんとも不安です。会社にハコスカがあるのでもしかしたら合うのではないかと思いましたが、前期のテールはサイズが違うようです。
メッキ屋さんにお願いします
溶接跡などを磨いてメッキ屋さんに渡す準備をします。
素地まで磨いたところです。
メッキが仕上がってきました
キレイにメッキされているのですが、肝心の反射板部分にまったく光沢が無くしっかり光るのか不安になったので、ステンレス板で反射板を作って貼り付けました。
レンズと合わせて完成