アウディ A4 サーキット走行用のけん引フック作製<2009年1月>

2020年10月28日その他自作

けん引フックが欲しい

車はアウディ A4 クアトロ  3月に筑波で行われるカーレースに出場するので、「サーキット走行で使えるけん引フックを作って欲しい」というご依頼です。

レースに限らず、サーキットを走行するならけん引フックはあったほうがよいですよね。

入庫時の写真 アウディ A4 クアトロ
入庫時の写真 アウディ A4 クアトロ

現在のフックがどうなっているのか確認してみると、この車の牽引フックは着脱ボルト式ではなくて、フックが溶接されているタイプです、また、牽引フックはバンパーカバーを外した奥にあるのでレースに出るためにはきちんとした牽引フックを用意するように指示されたようです。

お客様に要件を伺ったところ。

  1. 着脱式。
  2. 可倒式。
  3. フックの色は赤。
  4. 純正の状態に戻せること。

と云うことです。形状はよくある市販品の着脱式牽引フックをイメージしているようなので、問題は取り付け方法になりそうです。

仕様を考えます

純正に戻す条件なので標準のフックを残したまま、フックを挟み込むようにナットを固定してやってみましょう。

材料は工場に有るもので考えます、可倒式フックは6mmのフラットバー、着脱部分はM18の長いボルトとナットがあるので、これらを使えば丈夫なモノが出来そうです。

フック取り付け部のCGシミュレーション スクリーンキャプチャ
可倒式フックのCGシミュレーション スクリーンキャプチャ

フラットバーとボルトとナットとワッシャーだけですが、削ったり溶接したり組み合わせるとこんな感じにできそうです。

フック完成予想図 スクリーンキャプチャ
フック完成予想図

作ってみます。

標準のフックを挟む様にナット着脱式のナット部分を作っておきます。挟んでしまったので標準のフックは見えません。ナットに刺さっているのはただのM18のボルトですが、これから色々とパーツを付けて可倒式フックを作っていきます。

純正のフックに作ったパーツをM20のボルトで固定
純正のフックに作ったパーツをM20のボルトで固定

フラットバーを切り出して可倒式のヒンジを溶接。ヒンジの材料もボルトとナット。

可倒式のヒンジをフラットバーとナットで作る
可倒式のヒンジをフラットバーとナットで作る

細かなところを作り込んでいきます。

M18のボルトとフックを溶接
M18のボルトとフックを溶接
M18のボルトとフックを溶接
M18のボルトとフックを溶接

車輌に取り付けたときの角度が水平になるように根元のナットの位置を調整したら可倒式フックは完成です。

車両取り付け部分の調整
車両取り付け部分の調整

作ったモノを磨いて仕上げます。

完成したフックをバフで磨く
完成したフックをバフで磨く
完成したフックをバフで磨く
完成したフックをバフで磨く

塗装します。

塗装色はお客様指定の赤色ですが、JAF の競技車両規則によると、けん引用穴あきブラケットは「黄色、オレンジ色あるいは赤色に塗装されていること」という規定がちゃんとあるんですね、あと、「ブラケットの内径の角部はRをつけて滑らかにすること」という滑らか仕上げ規定もありました。

車両のフックに取り付けるパーツは黒に塗装、可倒式フックは赤に塗装
車両のフックに取り付けるパーツは黒に塗装、可倒式フックは赤に塗装

完成!

シルバーはメッキで仕上げれば格好が良いのでしょうが、今回のレースで使うだけなのでシルバー塗装で仕上げました。

完成品を車両に取り付け
完成品を車両に取り付け
完成品を車両に取り付け
完成品を車両に取り付け

後日

お客様から筑波サーキットで牽引フックを装着した写真を送っていただきました。

その他自作

Posted by YAGI