RX-7 (FD3S) 潰れたドアエッジ <2007年6月>

2018年8月7日鈑金塗装FD3S,RX-7,はんだ

入庫時の状態

今回は RX-7 (FD3S) のドアの修理。

ドアエッジが潰れてしまっています、ドアのみの修理です。

入庫時の写真 右ドア
入庫時の写真 右ドア

なんとも堅そうな凹み具合です。

入庫時の写真 右ドア接写
入庫時の写真 右ドア

アウターパネルの皺から想像するに、もっと酷いかと思いましたが、裏はそれほどでもないようです。

入庫時の写真 右ドア裏
入庫時の写真 右ドア裏

タワーで引いてみます

アウターパネルの皺を伸ばしながら裏も同時に直せるような引き方を考えます。ドアエッジを修復するときに力の加え方を間違うとドアエッジの折り返しからインナーパネルが分離して面倒なことになりかねません。

作業が簡単なのはパネルクランプで掴む方法ですが、損傷範囲が狭いのでドアエッジをクランプで掴むと引きながらの鈑金が難しくなるのでボツです、裏も同時には直せません。

波型ワイヤーで堅そうな皺が伸びるとは思えないのでコレもボツです、すぐにちぎれてしまうでしょう。

他に思い付く方法といえば、フラットバーをドアエッジに接合する方法ですが、

溶接で接合すると接合強度が強すぎてアウターパネルを痛めてしまうし、鋼板をはんだ付けする方法では強度を保つほどはんだを盛ると鈑金ができなくなってしまいます。

真鍮のロウ付けで接合することにしました。

鋼板をはんだでボディに接合して引き作業した様子は<ヴィッツ のリアフェンダー修理>で紹介したことがあります。

ロウ付けした鋼板をタワーで引く

ドアエッジにロウ付けする箇所を分割にして徐々に丸みを復元していきます。

ロウ付けした鋼板をタワーで引く 接写 ロウ付けした鋼板の別アングル

皺が伸びるようにじっくり引きます。

皺の少し伸びたドア

ロウ付けの位置をずらしながら、フラットバーをクランプする位置も移動させることで均等に皺が伸びるように引き方向を調整します。

皺の少し伸びたドア別アングル

リアフェンダーとの隙間をみながら引き出します。

ドアの塗装を剥がしたところ

ドアエッジが復元できたら鈑金します

叩いて鈑金ではなくて、皺になって伸びた箇所を絞る鈑金です。

粗だししたドア

絞りながら高いところを潰していきます。

板金ハンマーで高いところを潰す

はんだ盛り

絞りが終わったらパネルを掃除してはんだで仕上げていきます。

ハンダ盛りの準備

はんだメッキから一気に盛り付けまで

ハンダメッキ
フラックスを塗って全体をハンダメッキしていく
ドアを炙ってハンダ棒を溶かしつける
ドアを炙ってハンダ棒を溶かしつける
ドアにハンダを盛り付けていく
重ねて盛り付け
盛り付けたハンダをヘラで伸ばす
盛り付けたハンダをヘラで伸ばす

ヘラで伸ばす ヘラでハンダをのばす ヘラでハンダを伸ばす

波目ヤスリで成形します。

ハンダを削ったところ ハンダを削ったところ

フェザーエッジを作ってサフェーサーを入れたら鈑金は終わりです。

サフェーサー塗布

裏もサフェーサーが入りました。

ドアの裏にもサフェーサー

今回のような真鍮のロウ付けもたまに使う方法で、引き作業中に剥がれては困るのでしっかりとロウ付けしますが、剥がすときにはパネルを痛めないようにうまく剥がせるかな?と、毎回ちょっとドキドキします。


 

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Posted by YAGI