トヨタ ヴィッツ リアフェンダーの皺を伸ばして修理 <2007年2月>
入庫時の状態
リアフェンダーが押されて皺が出来てしまいました。
ホイールアーチも擦ってしまってラインが潰れています。
ナンバープレート付近も当たっていてバンパーが凹んでいます。
バンパーを外して、エンドパネルを確認してみます。
エンドパネルのリアフェンダー側は少し潰れている程度ですが、エンドパネル中央部分とエプロンはだいぶ押されていて鈑金が必要です。
スペアタイヤスペースも修正が必要です。
タワーで引き出し
フェンダーの引き出しには波型ワイヤーを使うことが多いですが、このヴィッツのようにフェンダーの皺を伸ばすまで引くのはワイヤーには荷が重いので違う方法にしました。
チェーンを掛けるためのパネルをはんだで付けています。
緑色でマークした3mmの鋼板をはんだでパネルに固定しています。
皺が伸びるまでタワーで引っ張ります。はんだでがっちり付けてあるので強く引いても大丈夫、タワーで引くとミシミシと音を立てながら皺が伸び、パネルが戻っていくので、うまく復元できるよう皺にある残留応力をハンマーで逃がしていきます。
フェンダーの皺はほとんど消えてくれました。
ホイールアーチのプレスラインは修正が必要です。ラインの修正には波型ワイヤーとはんだを使います。
エンドパネルとエプロンの修理
リアフェンダーと同時にエンドパネルも修正していきます。
エンドパネルに合わせながらエプロンも鈑金します。
はんだ盛り付け
ホイールアーチのラインを修正したところ。
この後、はんだで仕上げていきます。
盛り付けたら削ります
はんだを削り終わったら、はんだと鋼板の境目を板金します。
リアフェンダーの鈑金終了
皺も伸びて、ホイールアーチのラインも修正しました。パネルを磨いてリアフェンダーは終了です。
無事に引っ張り出すことができました。
今回のようにリアフェンダーの皺を伸ばす場合、波型ワイヤーで修理しようとすれば、ワイヤーを2本掛けにしてがっちり付けてもパネルを引きちぎる心配がありますが、はんだであれば強く引っ張れますし、工具を付けるのも外すのも簡単にできるので便利です。