ダイハツ エッセをスムージング <2012年5月>

2020年10月26日その他カスタム,はんだ

入庫時の状態

今回はダイハツ エッセのスムージングを行います。

スムージングを行うのは4箇所です。

  1. フードのエンブレム
  2. フードのウォッシャーノズル
  3. ピラーアンテナ
  4. リアハッチのエンブレム

作業内容は次のようになります。

  1. フードのエンブレムを剥がすと位置あわせの為の穴がフードにあいているので、溶接で穴を埋めます、穴が小さいので半自動溶接で埋めるだけで仕上げにハンダを使います。
  2. ウォッシャーノズルは取り外して、市販のモノをカウルトップに取り付けます。フードに残った穴を溶接で埋めますが、ノズルの穴は溶接だけで埋めるのが難しいのでパネルを溶接します、フードを開けると裏も見えるので、表裏共に、仕上げはハンダです。
  3. アンテナは取り外して残った穴を鉄板の溶接で埋めたあと、ハンダで仕上げます。
  4. リアハッチのエンブレムを外したあとは台座部分も膨らみも平滑に均してスムージングします。パネルのふくらみを絞って均し鈑金の予定。

エンジンフード

フードは取り外して作業をします。

ウォッシャーノズルを外したところ、穴と同じ形に鉄板を切り出してはめ込み溶接します。

溶接の前に、フードの裏骨についているインシュレーターを剥がしておきます。

フードの裏はインナーパネルとアウターパネルが柔らかいシーリングで付いているので、シーリングを剥がしておきます、これが後でフェザーエッジを作るときに邪魔になるし、溶接で歪が出る可能性があります。

黄色のマークを剥がします。

スクレーパーでシーリングを削ぎ落としたらアウターを溶接用の断熱材で養生してから溶接します。

緑色の粘土が断熱材で溶接の熱を吸収してくれるので歪の発生を抑えてくれます。

裏からも溶接します。

溶接できたら溶接痕を削って、凹みを半田で仕上げておきます。

ガスではなく、電気こてで半田を溶かして流し込んでいます。

裏面もはんだを流しておきます。

表裏共に削ってウォッシャーノズルのスムージングは終了。

フード、エンブレムの穴も溶接します。

穴が小さく、裏も見えないので半自動でそのまま埋めます。

溶接痕を削ってハンダで仕上げます。

これも小さい範囲なのでコテで流し込むだけです。

はんだを削るとエンブレム穴もスムージング終了。

ウォッシャーノズルの移設

フードのスムージングが終わったらウォッシャーノズルを移設します。移設場所はカウルトップパネルです。

アンテナのスムージング

アンテナを取り外します。

アンテナの穴はパネルを中に仕込んで溶接します。

はんだ作業の写真がありませんでしたが、はんだ盛りまで終了しました。

はんだを削ってピラーのスムージングも終了です。

リアハッチのスムージング

フードと同じくエンブレムを剥がした後に穴が残りますが、リアハッチの絞り作業でそんな小さな穴は消えてなくなってしまうので、穴は無視して作業をすすめます。

エンブレムを剥がしたら絞りますが、絞りにガスを使うのでここでも断熱粘土で養生します。

とてもしっかりしたプレスラインがつけられています、エンブレムの取り付け面のプックリと膨れた箇所を全て絞りますが、外側に向けてひずみがでると厄介なのでエンブレムの中心に歪みを集めるように絞っていきます。

プレスラインは絞るというか、潰す感じ。プレスラインが消えたら、平滑に均しますが、まだまだ絞るだけです。

鈑金ハンマーで歪みを中央に集めて絞る、集めて絞る、の繰り返し。

ガスを使う必要がなくなったら断熱粘土を剥がして均します。

普通の鈑金と同じように鈑金ハンマーで歪みを移動させてから絞ります。

鈑金ハンマーでは均しにくいところまできたら、ヤスリハンマーに持ち替えて均します。

まだまだ、絞る必要があるので、ここでも板金ハンマーの時と同じく中央にひずみを集めるイメージで均します。

手のひらで凹凸を確認しながら絞りますが、そろそろ絞りの終わりが見えてくるころなので、どこまで絞る必要があるのか見極める必要があります。

今回は元からある脹らみを絞る鈑金ですが、普通の均し鈑金でも、ついつい絞り過ぎてしまうことがあります。

絞りの種類の話はまたの機会にして、今回のような熱収縮を利用した絞りの場合、自分の狙ったところが思ったように絞れなくなった段階で、全体にひずみが無いかを一度確認する必要があります。

そのまま作業を続けると、ちょっと厄介なパネルができあがることがあります。

パネル自体はきちんと絞れているんですが、自分の狙ったところが凹んでくれないので「絞れていない」と錯覚するところから悪循環がはじまります、絞れていないから熱が足りないと思い込む、そこでさらに熱をかける、でも絞れない、まだ足りないからともっと熱をかける。

そこまでやっても狙ったところは絞れていないので、もっと絞りたいと思うところですが、実際にはパネル全体で絞り過ぎの状態になっています。

張りのない、ペコペコしたオイル缶のようになり、鈑金範囲がどんどん広くなり、果てには全面がボコボコになるところまで悪化してしまします。

全面がボコボコにならないよう、タイミングを見極めて絞りを中心とした均しからハンマーでの均しにスイッチします。

リアハッチの均しが終了したら、サフェーサーの準備です。

サフェーサー

フードもフェザーエッジを作っておきます。

フードを研ぐと黄色マークのようにインシュレーターの痕が出てきます。

作業前に剥がしておいたものですが、当て盤を使って研ぐと現れてきます。

サフェーサーでは消えないのでパテで仕上げることにします。

研ぎ終わったら単品でサフェーサーを塗っておきます。

フード裏をしあげて塗装

フードの裏はインシュレーターを剥がしたところまでサフェを入れてシーリングをやっておきます。

純正の雰囲気がでるように調色してフードの裏は終了です。

フードの裏を見られても、コレなら穴埋めしたとは思われないでしょう。

塗装と磨き

組み付け

磨きが終わったらリアハッチのハンドル等を組み付けていきます。

均し鈑金できれいな平面ができています。

ハンドルを組みつけています

エンブレムのついていた箇所は裏から見てもきれいに鈑金できています。

完成

エンブレムとウォッシャーノズルの穴を埋めてスムージングしたフードです。

フードの裏もスムージングできています。

フードからカウルトップに移設されたウォッシャーノズル

アンテナも消えました。

リアハッチは均し鈑金でスムージング

リアハッチに移りこむ背景をみてもきれいな面がでていることがわかります。

ダイハツ エッセのスムージング終了です。